文芸誌『GOAT』をデータで眺めてみた
『GOAT』という文芸誌があります。
エンタメや純文学といった枠を越え、「もっと小説をカジュアルに」というコンセプトで創刊された文芸ムックです。今回は、日別販売と併買のデータから、『GOAT』の購買の動きを見てみました。
新刊の発売時に、既刊号も動いている
まず日別販売データを見てみます。

グラフを見ると、新しい『GOAT』が発売された時期に、既刊号の販売も動いています。
もちろん、この動きを新号の発売だけで説明することはできません。書店での展開や追加配本など、複数の要因が考えられます。
それでも、新号の販売だけが単独で伸びるのではなく、同じ時期に既刊号にも動きが見られる点は、興味深い結果です。
『GOAT』と一緒に買われていたのは、別号の『GOAT』
続いて、雑誌の併買データを見てみます。
4号それぞれの雑誌併買ランキングを見ると、上位3商品を別号の『GOAT』が占めていました。
新号の発売時期に既刊号の販売も動いていたことに加え、同一店舗・同一売上日に複数号の『GOAT』が購入される動きも確認できました。
※併買は、同一店舗・同一売上日に購入された商品を集計したものです。購入の前後関係や購入理由を示すものではありません。
データから見えた『GOAT』の買われ方
今回のデータから確認できたのは、次の2点です。
- 新号の発売時期と重なるタイミングで、既刊号の販売にも動きが見られた
- 4号それぞれで、雑誌併買ランキングの上位3商品を別号の『GOAT』が占めた
つまり、『GOAT』には各号が個別に購入されるだけでなく、号をまたいで購入される動きがあることが分かります。
一方、なぜ複数号が購入されているのかは、今回の日別販売データと併買データだけでは判断できません。
目当ての作家が複数の号にいるからなのか。一冊を手に取ったことをきっかけに、別の号にも関心が広がったのか。それとも、『GOAT』という文芸誌そのものが次の一冊を選ぶ理由になっているのでしょうか。
さらに購入者単位で見ていけば、
- 『GOAT』を購入しているのは、もともと小説をよく買う人なのか
- これまで小説をあまり購入していなかった人にも届いているのか
といった点も検証できそうです。
『GOAT』が掲げる「もっと小説をカジュアルに」という試みは、どのような読者に届いているのでしょうか。今回見えたシリーズ内の購買行動は、その問いをさらに深掘りする入口になりそうです。
CANTERAとは
CANTERAは、国内最大級の全国書店の出版POSデータを活用した分析ツールです。
コミック、小説、書籍、雑誌などの販売実績をデイリーで確認できるほか、実売数をもとにしたランキング作成や比較分析を行うことができます。
また、全国の書店販売データだけでなく、1.5億人超のVポイントデータを活用した読者分析にも対応しており、
- 購買層分析
- 購買属性分析
- 併買分析
- ジャンル分析
- 地域別分析
- シリーズ分析
など、多角的な視点から市場動向を把握できます。
今回ご紹介したような販売推移分析や購買層分析、シリーズ比較も、CANTERAで確認できる分析の一例です。
「どの作品が売れているのか」だけでなく、
- どの読者層に支持されているのか
- どんな作品が一緒に購入されているのか
- シリーズの中でどの巻が伸びているのか
- 商品形態によって売れ方に違いがあるのか
まで把握できるため、出版企画、販促施策、広告提案、効果測定などさまざまな場面で活用されています。
感覚や経験だけでは見えにくい市場の動きを、実売データや読者分析データをもとに可視化できることがCANTERAの特長です。
調査概要
分析対象
- 『GOAT』 Autumn 2024
- 『GOAT』 Summer 2025
- 『GOAT』 Winter 2026
- 『GOAT』 Summer 2026
利用データ
- CANTERA 日別販売データ
- CANTERA 併買分析データ(同一店舗・同一売上日)
実購買データをもっと深く知りたい方へ
CANTERAでは、コミック・小説・書籍・雑誌等の実購買データを、地域・年代・性別など様々な切り口でご確認いただけます。 本記事で掲載しているようなランキングに加え、店舗別売上や作品の併買状況なども確認可能です。
見てみたいランキングやデータがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

※ランキング作成 設定画面 CANTERA
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