引退したら何に興味を持つ⁉60歳以上の関心ごと

60歳以上が読む本の購入数ランキングは??
引退後の貯蓄は2,000万円必要⁉ニュース番組では少ない年金で懸命に生活をしているシニア世代の生活が取り上げられていますが、みなさんどんな本を購入しているのでしょうか?

2024年5月から1年間の販売実績データによると、東野圭吾のガリレオシリーズ「透明な螺旋」(文藝春秋)が1位に輝き、著者の世界観がこの世代にも支持されています。2位にはスマホ入門書がランクインし、ガラケーからスマホへの移行準備をしているようです。また時代小説「助太刀稼業」佐伯泰英(文藝春秋)が2作登場し、時代小説の根強い人気が見て取れます。7位の「母の待つ里」浅田次郎(新潮社)はテレビドラマの影響でしょうか。さらに「かんたん」シリーズの年賀状や家計ノート、英会話教材も並び、実用と趣味を両立させたい読書傾向が浮かび上がってきます。
男性ランキングの特徴は??
総合ランキングと男性ランキングを比較すると、読書傾向の違いが浮き彫りになります。総合では実用書や語学教材が多く、生活の質向上や趣味の充実を意識した選書が目立ちます。一方、男性ランキングでは佐伯泰英の「助太刀稼業」(文藝春秋)が3作ランクインし、時代小説の人気が際立っています。また、「ONE PIECE」尾田栄一郎(集英社)の最新巻も登場しており、年齢を問わず男性読者の娯楽志向がうかがえます。実用性よりも物語性や娯楽性を重視する傾向が見て取れます。

男女による違いはあるのか?女性ランキングを見てみると…
男性ランキングと女性ランキングを比較すると、興味関心の違いが明確に表れています。この傾向の背景には、性別によるライフスタイルや価値観の違いが大きく関係していそうです。
男性読者は、退職後の時間を「物語を楽しむ」ことに使う傾向が強く、時代小説や漫画など、ストーリー性や娯楽性の高い作品を好む傾向があります。特に「助太刀稼業」佐伯泰英(文藝春秋)のような歴史や義理人情を描いた作品は、共感や懐かしさを呼びやすいジャンルです。
女性読者は、日々の生活をより豊かに、充実させたいという意識が強く、家計管理や趣味(刺しゅう・ピアノ)など、実用性や創造性を重視した書籍を選ぶ傾向があります。また、家族や人間関係をテーマにした小説も人気です。
男女に共通してスマホや語学など「学び直し」への関心も見られ、年齢を重ねても成長や変化を楽しむ姿勢がうかがえる結果となりました。
人生100年時代。引退後はゆっくりと本を読みながら、ゆとりある生活をおくりたいものです。
