推しが生んだ“熱狂”の行方 本屋大賞2026
本屋大賞の「その後」を、数字で振り返ってみる
2026年本屋大賞の大賞に選ばれた、朝井リョウ『イン・ザ・メガチャーチ』(日経BP 日本経済新聞出版)。
受賞発表のニュースとともに、書店で手に取った人も多いのではないでしょうか。
毎年、本屋大賞がどれほど作品を後押ししているのかを、私たちは売上データから振り返っています。今年も、その効果ははっきりと数字に表れました。
本屋大賞が発表されると、本はどれくらい売れるのか?
今回は、『イン・ザ・メガチャーチ』の売れ方を、次の3つの期間に分けて比べています。
①発売日から〈本屋大賞ノミネート前〉
②ノミネート発表から〈大賞発表前日〉まで
③大賞受賞翌日(4月10日)から4月15日まで
それぞれの期間で「1日あたりに売れた冊数」を比べてみると、結果はとても分かりやすいものでした。
大賞受賞後の売れ行きは、
ノミネート後と比べて約8倍(約800%)、
ノミネート前と比べると約10倍(約1000%)。
ノミネートされた時点でも注目は集まっていましたが、「大賞」に選ばれたことで、さらに多くの読者が「今、読もう」と動いたことが分かります。
発売から少し時間が経っていても、再び大きな波が来る。
これも本屋大賞ならではの特徴と言えるでしょう。
(商品詳細>売上推移「イン・ザ・メガチャーチ」 CANTERA調べ)『イン・ザ・メガチャーチ』を購入した人が、一緒にどんな本を買ったのか
もうひとつ、面白い動きがありました。大賞発表後に『イン・ザ・メガチャーチ』を購入した人が、一緒にどんな本を買ったのかを見てみると、その多くが本屋大賞の上位作品だったのです。
『熟柿』『暁星』『PRIZE―プライズ―』『エピクロスの処方箋』など、今年のランキングで名前を見た作品が、同じレジを通り、「1位も気になるが、2位や3位も読んでみよう」そんな買い方をした人が、たくさんいたことがうかがえます。一冊をきっかけに、自然と次の一冊へ手が伸びる。そこに迷いがないのは、本屋大賞という“選書の目印”があるからかもしれません。
今年も、読者は書店員さんの投票で決まるランキングを信頼し、文芸作品との新しい出会いを重ねているようです。
(併買分析 CANTERA調べ)来年も変わらず、本屋大賞の季節がやってくる⁉
2026年も、本屋大賞の効果ははっきりと確認できました。(25年本屋大賞の大賞受賞作品「カフネ」の実績は、コラム:驚愕の売上効果は12000%⁉本屋大賞の圧巻の影響力)にて。
売れ行きが伸び、読者が広がり、文芸書の棚がにぎやかになる――そんな流れは、今年も変わりませんでした。
そして、すでに次の一年は動き始めています。
来年のこの時期、どんな作品がまた多くの人の手に渡っているのでしょうか。
本屋大賞は、今年も次の一年へと読書のバトンを渡します。
データから見る本屋大賞2026年予想コラム:2026年本屋大賞は『熟柿』で決まりか⁉は、こちらから 遠からずの結果に⁉
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