コミックのタイアップ先はどう探す?読者購買データ活用事例
コミックのタイアップ先はどのように探せばよいのでしょうか。
本コラムでは、広告代理店が読者購買データを活用して出版社向けプロモーション企画を提案した事例をご紹介します。
読者が普段購入している飲料・菓子・日用品の分析から、タイアップ候補をどのように発見したのかを解説します。
※実際のANDONEでは、具体的な購買カテゴリーだけでなく、実際に購入されているブランド名や商品名まで把握することが可能ですが、本コラムでは作品名・出版社名・企業名・商品名を伏せてご紹介します。
近年、出版社向けの販促企画やIPタイアップ企画では、「人気作品だからコラボする」だけでは、十分な説得力を持たせにくくなっています。企業が本当に知りたいのは、その作品を読んでいる人がどのような生活を送り、どのような商品を購入しているのかです。
ある広告代理店では、実際にカタリスト・データ・パートナーズの読者分析サービスANDONEを活用し、人気コミック作品の最終巻発売に向けたプロモーション企画を出版社へ提案しました。読者データが販促企画にどのような価値をもたらしたのかをご紹介します。
なぜ今、タイアップ企画に読者データが必要なのか
従来のマーケティングでは、
・女性向け作品
・男性向け作品
・20代中心
・ファミリー層向け
といった属性情報を基に企画を組み立てることが一般的でした。
しかし実際に企業とのタイアップを検討する際には、それだけでは不十分です。
重要なのは、読者が日常の中で何を選び、何にお金を使い、どのような価値観を持っているのかを把握することです。
今回活用された読者分析では、全国書店でのコミック購買データとVポイント由来の生活者データを掛け合わせることで、読者の生活行動まで読み解くことができました。
読者分析から見えてきた人物像
分析対象作品の読者は、女性比率が高く、30代から50代を中心に支持されていました。
さらに分析を進めると、
・ひとりの時間を大切にする
・インドア志向
・推し活を楽しむ
・美容やファッションへの関心が高い
・クーポンやポイントに反応しやすい
といった傾向が見られました。
また、
・価格には敏感
・失敗したくない
・有名ブランドを選ぶ傾向がある
・少し良いものを選びたい
という特徴も見られています。
こうした分析によって「誰に向けて企画を行うのか」だけでなく
「どのようなメッセージなら共感されるのか」まで考えられるようになります。
読者は普段どのような商品を購入しているのか
広告代理店が特に注目したのが、読者の併買データです。
分析の結果、読者には次のような傾向が見られました。
飲料
・ミルク感やクリーム感のある紅茶系飲料
・リラックスタイムに飲まれる甘めの飲料
菓子
・サクサク感のあるチョコレート菓子
・ロングセラーのビスケット
・やさしい甘さの焼き菓子
・自宅で楽しむ定番スナック
日用品
・清潔感を意識したボディケア用品
・香りや潤いを重視したヘアケア用品
・少し気分が上がる美容関連商品
といった商品が、作品の併買率上位に見られました。
ここで興味深いのは、特定の商品そのものではなく、「安心感」「定番感」「失敗したくない心理」という価値観が共通して見えてくる点です。単なる商品分析ではなく、どのような価値観を持った読者なのかまで理解できることが、読者購買データの大きな特徴です。
タイアップ候補はどう見つけるのか
広告代理店は、この分析結果を活用して出版社向けの提案資料を作成しました。
従来の企画では、「作品世界に合いそうな企業はどこか」という発想からスタートすることが少なくありません。
今回の事例では、「読者が普段接触している商品カテゴリーは何か」という視点からタイアップ候補を検討しています。
・読者の日常に寄り添うブランドとの企画
・リラックスタイムをテーマにしたキャンペーン
・読者への感謝を軸にした販促施策
・美容やセルフケアを切り口にしたコラボ企画
など、読者の実態に基づいた方向性を導き出すことが可能になります。
これは、「人気作品だからコラボする」ではなく、「その作品の読者と親和性が高いからコラボする」という考え方です。
読者データは企画の説得力を高める
経験や勘だけでは、社内稟議やスポンサー提案に十分な説得力を持たせることが難しい場合があります。
しかし読者データがあれば、
・誰が読んでいるのか
・どのような商品を購入しているのか
・どのような価値観を持っているのか
・どのような情報接触をしているのか
という根拠を示すことができます。
結果として、
・タイアップ候補企業の選定
・景品設計
・SNSキャンペーン企画
・広告クリエイティブ設計
まで、一貫したストーリーで企画を構築しやすくなります。
FAQ
Q.コミックのタイアップ先はどのように探すべきですか?
A.作品の世界観だけではなく、読者が普段どのような商品を購入しているかを分析することで、相性の良い企業やブランドを発見しやすくなります。
Q.広告代理店は読者データをどのように活用していますか?
A.タイアップ候補企業の選定、販促企画立案、提案資料作成などに活用できます。今回の事例でも、広告代理店が出版社向け提案資料の作成に利用しました。
Q.読者分析でわかることは何ですか?
A.読者属性だけでなく、趣味・関心、志向性、併買コミック、併買食品、併買日用品などを確認できます。
まとめ
出版社向けの販促企画やIPタイアップ企画において重要なのは、「人気作品であること」だけではありません。
本当に重要なのは、「その作品を支持している人たちは、どのような生活を送り、どのような商品を選んでいるのか」を理解することです。
今回の事例では、広告代理店が読者購買データを活用することで、タイアップ候補の選定やプロモーション企画の立案を、感覚ではなくデータに基づいて進めることができました。
読者データは単なる市場調査ではありません。
出版社向け販促企画やIPコラボ企画を生み出すための、実践的な企画開発ツールとして活用できるのです。
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