令和で最も売れている〇〇はこれだ! 児童書編

令和のベストセラーを探る:実用百科、キャラクター絵本、児童文庫編
2025年4月30日で令和の6年目が終わります。出版社の皆さんから「令和で1番」「令和で売れている~」をキャッチフレーズとして、書籍のプロモーションをしたいというご相談をいただくこともあり、各ジャンルでどのような作品が売れているのか調査してみました。今回は、2019年5月1日から2025年3月31日までの実績を、発売日の新しい順で発表します。

■実用百科ジャンル
「ドラゴン最強王図鑑 No.1決定トーナメント!!」健部伸明(Gakken)。動物界や恐竜界など各種属の猛者たちをトーナメント方式で戦わせ、最強を決めるというコンセプトで作られたシリーズで、このジャンルのTOP10のうち9タイトルを最強王図鑑シリーズが占めています。
■キャラクター絵本ジャンル
「898ぴきせいぞろい!ポケモン大図鑑(上)オールカラー」(小学館)。同タイトルの下巻が2位にランクインしており、TOP10のうち8タイトルがポケモン関連です。
■児童文庫ジャンル
「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編 ノベライズ」矢島綾(集英社)。TOP10のうち、3タイトルが鬼滅の刃関連、2タイトルが新海誠作品と映画のノベライズが目立ちますが、四つ子ぐらしシリーズ(KADOKAWA)も3タイトルがランクインするなど、根強い人気がうかがえます。
令和のベストセラーを探る:絵本、学習百科、読み物編
■絵本ジャンル
シリーズ6作品の1作品目「パンどろぼう」柴田ケイコ(KADOKAWA)がトップに立ちました。今回の児童書編の全体の中でも最も売れている作品です。
■学習百科ジャンル
「こども六法」山崎聡一郎(弘文堂)。「ざんねんないきもの事典」シリーズ(高橋書店)がTOP10に5タイトル入っていますが、大人でも難解な法律を誰でも楽しんで読めるように書き直した「こども六法」の強さは健在です。
■読み物ジャンル
「おしりたんてい かいとうとねらわれたはなよめ」トロル(ポプラ社)。このジャンルのTOP10には「おしりたんてい」が6タイトル、「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」廣嶋玲子(偕成社)が3タイトルランクインする盤石の人気ぶりです。

平成生まれが⁉昭和生まれも⁉令和でも大健闘:図鑑、しかけ絵本、幼児絵本編
■図鑑ジャンル
TOP5を小学館の図鑑NEOシリーズが独占しています。その中でも最も人気があるのは「小学館の図鑑NEO<新版>恐竜 DVDつき」冨田幸光(小学館)です。
■しかけ絵本ジャンル
「しろくまのパンツ」tupera tupera(ブロンズ新社)。このジャンルのTOP10はすべて平成生まれの定番商品で、令和になっても根強い人気を誇っています。
■幼児絵本ジャンル
ご存じ「だるまさんが」かがくいひろし(ブロンズ新社)。だるまさんがの関連本がTOP10に4タイトルランクイン。このジャンルのTOP10には、昭和生まれの「しろくまちゃんのほっとけーき」若山憲(こぐま社)と「いないいないばあ」松谷みよ子(童心社)の2冊もランクインしています。令和になっても、日本で長く親しまれている2タイトルです。
