文芸書の入門編!データで見る背筋ヒットのミステリー

女性に人気拡大中。国内ミステリー・SF系の文芸書を牽引するのは大注目の作家:背筋
2023年の書籍デビュー以降、一気に人気が爆発。2025年1月度の国内ミステリー・SFランキングにて、トップ10に3冊同時ランクインする怪奇現象!?女性から絶大な支持を集めるホラー作家です。

(2025年1月書籍文芸書>国内ミステリー・SFランキング CANTERA調べ)
最新作『口に関するアンケート』(ポプラ社)が大ヒット。近年、覆面ホラー作家として圧倒的な存在を示していた雨穴の作品を上回る勢いで、空前のモキュメンタリーホラー(「モック/まがいもの」+「ドキュメンタリー/実録」でドキュメンタリーのように表現する手法)ブームを巻き起こしています。従来の国内ミステリー・SF系の文芸書は、全体の傾向でいうと男女比5:5でしたが、ここ最近の傾向は4:6で女性読者が増加中。
男女比3:7。40代に加え、Z世代からも支持を受けている
雨穴の『変な家』(飛鳥新社)と読者を比較すると、どちらも40代の支持を集め男女比3:7であることがわかります。違うのは読者の年齢層。『口に関するアンケート』の最頻値は24歳で『変な家』に比べ20歳も低く、20代を中心にZ世代にも多く読まれていることがわかります。40代の中には親御さん、もしかすると自分のおこづかいで買えない小中学生も含まれていることを想定すると価格の安さも相まって、文芸書の入口的な存在になっていることが考えられます。

(購入クラスタ分析 赤棒:「変な家」、青線:「口に関するアンケート」CANTERA調べ)
読者は堅実派?アフターコロナの時代にマッチした背筋作品。
嗜好性のデータ分析から、食に関しては値引き待ちのテイクアウト派、洋服はコスパ重視の古着まとめ買い派。ライフスタイルは、インドア志向の1人遊びタイプ…堅実的な読者の特徴が見えてきます。併買される書籍は、背筋と雨穴の作品が上位を占め、新ジャンルに手を出す冒険志向というよりも、モキュメンタリーホラーのブームを追随するトレンドフォロワーの読者が多いのかもしれません。読者像は極めて明快。そのイメージにミステリーはありませんでした。

(詳細レポート AND ONE調べ)