令和で最も売れている〇〇はこれだ! 文芸書編

令和のベストセラーを探る:雑学・教養、ノンフィクション、国内文芸、フリーゲーム小説・ボカロ小説、サブカルチャー編

2025年4月30日で令和の6年目が終わります。出版社の皆さんから「令和で1番」「令和で売れている~」をキャッチフレーズとして、書籍のプロモーションをしたいというご相談をいただくこともあり、各ジャンルでどのような作品が売れているのか調査してみました。今回は、2019年5月1日から2025年3月31日までの実績を、発売日の新しい順で発表します。

CANTERA分析画面①(ランキング作成 CANTERA調べ)

■雑学・教養ジャンル
「知りたいこと図鑑」みっけ(KADOKAWA)は、「今日から役に立つ!使える『語彙力』2726」西東社編集部(西東社)とデッドヒートを繰り広げましたが、僅差で1位を獲得しました。なお、みっけさんの「見て楽しむ ことば図鑑」(幻冬舎)も6位にランクインしています。
■ノンフィクションジャンル
がんとの日々を綴った著者の物語「くもをさがす」西加奈子(河出書房新社)が、圧倒的な1位に輝きました。「第75回読売文学賞 随筆・紀行賞」「書店員が選ぶノンフィクション大賞 オールタイムベスト 2023」受賞作品。
■国内文芸ジャンル
本屋大賞受賞作品がひしめく国内文芸ジャンルは、「成瀬は天下を取りにいく」宮島未奈(新潮社)が、見事に抜け出しトップに立ちました。(コラム:「3000%⁉受賞の瞬間から売上急増する本屋大賞の驚異的な効果」はこちら
■フリーゲーム小説・ボカロ小説ジャンル
「ディズニーツイステッドワンダーランド THE NOVEL EPISODE 真紅の暴君 1」日置じゅん(スクウェア・エニックス)が1位にランクイン。同タイトルの「荒野の反逆者 2」も2位にランクイン。
■サブカルチャージャンル
「私が見た未来 完全版」たつき諒(飛鳥新社)が同ジャンルで断トツの1位を獲得しました。 出版から12年後に発生した東日本大震災により「幻の予言漫画」として注目を集め、この完全版には、著者の新たな予知夢として新たな警告が記されています。記された期日まで3か月を切る中、再び売上がジワジワと伸びてきています。(コラム:「「幻の予言漫画」再注目!2025年7月の新たなメッセージ」はこちら

令和のベストセラーを探る:タレント、国内ミステリー・SF、歴史・時代小説、エッセイ、海外文庫編

■タレントジャンル
「聖域」コムドットやまと(KADOKAWA)。YouTube界の革命児によるエッセイ本が、「樹木希林 120の遺言」(宝島社)を押さえて堂々の1位を獲得しました。
■国内ミステリー・SFジャンル
「変な家」雨穴(飛鳥新社)。TOP10に3作品がランクインした東野圭吾や、2022年本屋大賞を受賞した「同志少女よ、敵を撃て」逢坂 冬馬(早川書房)を抑え、ベスト3を独占したのが雨穴の作品でした。「変な家」は、今回の文芸書編全体の中でも1位を獲得しました。そんな雨穴を追随する女性に人気のホラー作家:背筋の作品も8位にランクインしています。
(コラム:「文芸書の入門編!データで見る背筋ヒットのミステリー」はこちら
■歴史・時代小説ジャンル
「黒牢城」米澤穂信(KADOKAWA)。第166回直木賞を受賞した作品で、ミステリー作家が手がけた歴史・時代小説が1位を獲得しました。TOP10には宮部みゆきの作品が4作品ランクインしています。
■エッセイジャンル
「20代で得た知見」F(KADOKAWA)。SNSで人気を博した著者Fのロマンチックかつシニカルな183の言葉の断片集。文芸書編全体でも「変な家」に次いで、第2位の売上を記録しました。
■海外文芸ジャンル
「すべての瞬間が君だった きらきら輝いていた僕たちの時間」ハ・テワン(マガジンハウス)。人気ドラマ『キム秘書はいったい、なぜ?』の劇中に登場し、韓国で爆発的な大ブームを巻き起こした一冊が1位に輝きました。”

CANTERA分析画面②(ランキング作成 CANTERA調べ)

令和のベストセラーを探る:テレビバラエティー、海外ミステリー・SFジャンル、映画・ドラマ、ライトノベルス文芸、ケータイ小説編

■テレビバラエティージャンル
「クイズあなたは小学5年生より賢いの?大人もパニックの難問に挑戦!」日本テレビ放送網(KADOKAWA)。TOP10のうち7作品がNHK番組で占められる中、「クイズあなたは小学5年生より賢いの?」が2作品ランクインし、その人気の高さを示しました。
■海外ミステリー・SFジャンル
「ハリー・ポッターと賢者の石<新装版>」J.K.ローリング(静山社)。ハリー・ポッターシリーズがTOP10に3冊ランクインするという安定ぶりを見せました。
■映画・ドラマジャンル
「映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ ストーリーブック」サンエックス(主婦と生活社)。TOP10には「花束みたいな恋をした」や「おっさんずラブ」が各2タイトルランクインするなど大健闘しましたが、「すみっコぐらし」の人気は盤石でした。
■ライトノベル文芸ジャンル
「転生したらスライムだった件15」伏瀬(マイクロマガジン社)。TOP20のうち17タイトルを「転スラ」が占拠。その中で唯一食い込んだのが「オーバーロード」丸山くがね(KADOKAWA)の3タイトルでした。
■ケータイ小説ジャンル
「100日間、あふれるほどの『好き』を教えてくれたきみへ」永良サチ(スターツ出版)。同ジャンルはスターツ出版作品がTOP10を占拠。その中でもダントツの売上を記録しました。

CANTERA分析画面③ (ランキング作成 CANTERA調べ)

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