「パンどろぼう」の牙城を脅かす「大ピンチずかん」の快進撃

令和絵本ランキング:「パンどろぼう」VS「大ピンチずかん」の激戦

コラム「令和で最も売れている〇〇はこれだ!児童書編」でご紹介した通り、児童書全体で令和で売れている本は「パンどろぼう」柴田ケイコ(KADOKAWA)です。同シリーズは、5タイトルが絵本ジャンルのTOP10にランクインしており、その人気は盤石です。しかし、その「パンどろぼう」の地位を脅かす勢いで注目されているのが「大ピンチずかん」鈴木のりたけ(小学館)です。

CANTERA分析画面①(ランキング作成 CANTERA調べ)

2019年5月~2025年3月までの絵本ジャンルランキングTOP10。「パンどろぼう」シリーズや定番の「はらぺこあおむし ボートブック」エリック・カール(偕成社)、「きんぎょがにげた」五味太郎(福音館書店)、「ねないこだれだ」せなけいこ(福音館書店)を抑えて、「大ピンチずかん」鈴木のりたけ(小学館)が堂々の第2位にランクインしています。そして、シリーズ第2弾の「大ピンチずかん 2」鈴木のりたけ(小学館)も2023年11月の発売にも関わらず、なんと第3位にランクインするという快挙を成し遂げています。

「パンどろぼう」も大ピンチ⁉

コラム「令和で最も売れている〇〇はこれだ!児童書編」で、令和で最も売れている児童書として「パンどろぼう」をご紹介させていただきましたが、実は全体でも2番目に売れているのが、この「大ピンチずかん」。「パンどろぼう」は2020年4月に発売され、60ヶ月をかけて売上を積み上げてきましたが、「大ピンチずかん」は2022年2月の発売からわずか38ヶ月で、その売上累計数に迫る勢いを見せています。令和がいつまで続くかわかりませんが、「パンどろぼう」の牙城を崩す日が来るかもしれません。

CANTERA分析画面②青線:「パンどろぼう」、黒線:「大ピンチずかん」
(複数商品比較/売上累計数 CANTERA調べ)

「大ピンチずかん」の購入層を探る:家族団欒を大切にするパパが選ぶ絵本

書籍の併買情報から、ポケモン関連本が多く「ポケモンずかんドリル小学1・2年生」(小学館)が散見されることからも小学校低学年の子供を持つご家庭であることがうかがえます。購入層は主にママが多いですが、他の絵本購入層と比較するとパパ層にも人気があることが分かります。特に40代のパパにウケている傾向があります。週末には早朝から釣りに出かけたり、ゴルフコースで自然の中でリフレッシュすることを楽しむ一方で、家族との一家団欒の時間を大切にするパパであることがデータから読み取れます。また、資産運用にも積極的に取り組んでおり、とつぜんの大ピンチにそなえるパパであることも伺えます。
※待望のシリーズ3作目「大ピンチずかん 3」は、2025年4月10日に発売になりました。

CANTERA分析画面③ (読者層レポート AND ONE調べ)

CANTERAは、コミック、小説、雑誌等の書店での本の売上をデイリー更新でランキング形式で閲覧ができます。
会員数1.5億人超のVポイントのデータを活用して読者の購買層もわかりますので10代、20代等の年齢別、性別、都道府県別でも抽出が可能です。
AND ONEは、属性分析や感性データを活用し、書誌の読者像(ペルソナ)を様々な角度から把握できます。

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